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2.結婚できない非正規従業員

 結婚しなければ子供も生まれません。その結婚をできない人々がいます。2,000万人を超える非正規雇用労働者です。この人たちは同じ仕事でも正規雇用の人に比べて、2分の1から3分の1の年収です。結婚も出産も出来ない少ない年収の人々の存在、これが日本の少子化の元凶のひとつです。

2.1. 婚姻数の減少

 『令和4年版少子化社会対策白書』(以下『少子化白書』)から資料を図2—1として引用します。

2-1-1

 図2—1に見るように、2000年以降に結婚した組数も率も低下しており、2020年には過去最低を更新し、1972年の半数近くになりました。
 婚姻数の低下により、未婚の人が増えている状況を『少子化白書』から図2—2として引用します。

2-1-2

 図2—2によれば、1970年頃から未婚者が増え始めています。男性は、女性よりも未婚の割合が高率です。
 1970年頃は25歳を過ぎて未婚でいる女の人は“行き遅れのお婆さん”と看做され、本人も周りの人も結婚を焦った風潮がありました。しかし、現在は25歳で結婚を焦る人はいないようです。男性も29歳で独身でいると周りの人が色々と紹介やら結婚の世話をしてくれました。現在は29歳になっても結婚しない男性は誰も何も気にしていないようです。