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3.長時間労働による出会い機会の減少

 人は誰でも心の底では好きな人と結婚して子供を産み、幸せな人生を過ごしたいと願っていると思われます。しかし現実には結婚しない人が多くいます。なぜでしょうか?

 3.1.35歳以上での未婚率の増加
 総務省統計局「国勢調査」の資料によれば、男性の35~54歳までの未婚者の比率は図3—1ようになっています。図3—2は年齢階級別の未婚率です。

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 図3—1によれば、1980年には50~54歳の男性の未婚率は2.1%でしたが、35年後の2015年時点では20.9%になり、すべての年齢区分で、年々未婚率が高まっています。
 図3—2の未婚率を見ると、女性の場合25~29歳の結婚と出産の適齢期でも61.3%がまだ結婚していません。女性は35~39歳では結婚しても妊娠と出産が出来にくくなるにも関わらず、23.9%が結婚していません。50~54歳の年齢層では、男性の20.9%、女性の12%が未婚であり、この人たちは生涯結婚しないのでしょうか。

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 図3—3によれば、男性の50歳時の未婚率は1990年時点では5.6%であったものが2020年時点で28.3%になっています。やはり失われた30年の始まりと共に結婚できない人の増加が始まっていました。
 図3—3によれば、50歳時点で、男性は3.5人に1人が、女性は5.6人に1人が未婚です。この人たちは生涯未婚の可能性があり、恐ろしいことです。