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6.8.夫の家事・育児の重要性

 図6-11は、2002年時点で20~34歳であった全国の男女の、その後13年間の追跡調査の結果です。
 
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 夫が休日に家事・育児に費やす時間が長いほど、第2子の出産率が高まっています。夫が休日に全く家事・育児をする時間が無い場合は第2子の出生率が10%と極端に低くなっているのは注意すべきです。
 このことは夫の休日の家事育児が次の出産に如何に重要であるかを示しています。
 しかし、図6—11のデータには、休日に2~6時間以上家事や育児をしている夫が、日本全体の夫の何パーセントを占めるのか示されていません。少子化が進んでいる事実は休日に家事育児をする夫はまだ少ないことを暗示していると言えます。
 図6—12を見ると、男性の家事・育児関連時間が1996年から2016年の20年間で増大していますが、2016年でも家事・育児関連時間は1時間23分であり、そのうち育児の時間は49分でしかありません。
このことは、休日に2~6時間以上の家事・育児を行う夫は極めて少数であることを示しています。
 日本の夫はなぜこのように少ない時間しか家事と育児に時間を割かないのでしょうか。

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 それはすでに見たように、長時間残業の実態にあると思われます。男性の長時間残業を無くさないと、日本の少子化は止まらないことを示しています。