7.8.60歳以上の者の暮らし向き
内閣府「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(令和2年度)によれば、日本の60歳以上の高齢者の暮らし向きは次の図7—7ようになっています。
図7—7を見ると、「少し困っている」と「困っている」を合わせると33.8%が暮らしに困っています。
図7—7を見ると、「少し困っている」と「困っている」を合わせると33.8%が暮らしに困っています。
困っている理由を高齢者世帯の所得でみると次のようになっています。
高齢者世帯の人の内33.8%の困っている人の平均所得金額は、その他の世帯の半分以下です。65歳以上になり就労していないため、年金だけの収入になって、生活が苦しいものと推測されます。他の高齢者世帯は現役時代に蓄えがあり、或いは年金が多額であり、生活が困らない状態に成っているものと推測されます。
高齢者世帯の所得の平均値が312.6万円で、中央値は255万円となっていることは、この人たちの所得は公的年金だけであり、他に収入を得る道が無いことを示していると思われます。
図7—9に公的年金・恩給の総所得に占める割合区分を示しました。100%年金に依存している高齢者が48.4%と約半数近いことが分かります。
高齢者世帯の所得の平均値が312.6万円で、中央値は255万円となっていることは、この人たちの所得は公的年金だけであり、他に収入を得る道が無いことを示していると思われます。
図7—9に公的年金・恩給の総所得に占める割合区分を示しました。100%年金に依存している高齢者が48.4%と約半数近いことが分かります。
65歳を過ぎて、他の仕事に就かなければ、年金だけの生活となり、その年金が生活をするのに困っている金額であることを示しています。
この結果生活保護を受けている人員の変移を図7-10に示します。
日本全体で生活保護を受けている人は207万人で、その内65歳以上の人は104万人です。65歳以の被保護人員の日本の全人口に占める割合は2.93%とされています。
図7—11にみるように、65歳以上で働く人の全労働力人口に対する比率(図の赤線)は、1980年は4%台でしたが、2020年には13.4%まで高まっています。このように老年になっても働く人が年々増えています。
また、全国の60歳以上の男女を対象とした調査結果の図7—12によれば、収入のある仕事をしている者は、「働けるうちは何時までも働きたい」と思っている人が36.7%で、70歳・75歳・80歳くらいまで働きたい人を合わせると77%の人が、高い就業意欲を持っていることが分かります。
この調査結果は、老人が友人との趣味やスポーツや旅行に喜びを見出すよりも、収入のある仕事を選ばざるを得ない日本の高齢者の実態を示しています。この状態は、現役時代を仕事一筋に過ごして、仕事以外に余暇の過ごし方を知らない典型的な人たちなのか、あるいは生活をするのにお金が足りないのかもしれません。
この結果生活保護を受けている人員の変移を図7-10に示します。
日本全体で生活保護を受けている人は207万人で、その内65歳以上の人は104万人です。65歳以の被保護人員の日本の全人口に占める割合は2.93%とされています。
図7—11にみるように、65歳以上で働く人の全労働力人口に対する比率(図の赤線)は、1980年は4%台でしたが、2020年には13.4%まで高まっています。このように老年になっても働く人が年々増えています。
また、全国の60歳以上の男女を対象とした調査結果の図7—12によれば、収入のある仕事をしている者は、「働けるうちは何時までも働きたい」と思っている人が36.7%で、70歳・75歳・80歳くらいまで働きたい人を合わせると77%の人が、高い就業意欲を持っていることが分かります。
この調査結果は、老人が友人との趣味やスポーツや旅行に喜びを見出すよりも、収入のある仕事を選ばざるを得ない日本の高齢者の実態を示しています。この状態は、現役時代を仕事一筋に過ごして、仕事以外に余暇の過ごし方を知らない典型的な人たちなのか、あるいは生活をするのにお金が足りないのかもしれません。
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