T08-01

8.これまでの少子化対策

 1990年に少子化の問題に気付いてから32年間、日本政府は何を行い、現状はどうなっていているのでしょうか。『少子化白書』に従って、現在までの日本政府の少子化対策の概要とその課題を記します。

8.1.少子化対策への取組の開始

エンゼルプラン(1995~1999年度)
 1990年に合計特殊出生率が1.57になったことにショックを受けて、出生率の低下と子供の数が減少傾向にあることを「問題」として認識し、仕事と子育ての両立支援など子供を生み育てやすい環境づくりに向けての対策の検討を、政府は始めました。
 1994年12月、今後10年間に取り組むべき基本的方向と重点施策を定めた「今後の子育て支援のための施策の基本的方向について」(エンゼルプラン)(文部、厚生、労働、建設の4大臣合意)が策定されました。

新エンゼルプラン(2000年度~2004年度)
 1999年12月、「少子化対策推進基本方針」(少子化対策推進関係閣僚会議決定)と、この方針に基づく重点施策の具体的実施計画として「重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画について」(新エンゼルプラン)(大蔵、文部、厚生、労働、建設、自治の6大臣合意)が策定されました。

 このようにして、日本の少子化対策が開始されました。